プレスリリース

【19th.jp】参院選後アンケリリース/ html版

2007年参院選を受け、大学生182名に緊急アンケート実施
安倍首相に責任「あり」70%
~続投希望は14%。民主党が参議院第一党で「良くなる」42%~

先月29日に行われた第21回参院選を受け、総務省が30日に発表した投票率は全国平均で58.64%、前回2004年の56.57%を2.07ポイント上回りました。
比例代表も58.63%で前回と比べ2.09ポイントの増加となりました。
夏休みの最中で亥年投票率のジンクスもありましたが、選挙へ行った理由は何だったのか、また安倍首相の責任論、民主党が第一党となったことに期待は出来るか、などに対してドットジェイピーでは大学生にアンケート調査を行いました。

《アンケート調査概要》
【対象】182名(弊団体スタッフとアンケート依頼に対する回答者)
【期間】2007年7月31日~8月1日
【方法】デジタルアンケート
《アンケート質問項目》
問1 :参議院選挙は投票に行きましたか?
問1-1:問1で「行った」と回答した方にお聞きします。投票に行った理由として
当てはまるものすべてにチェックして下さい。
問1-2:問1で「行かなかった」と回答した方にお聞きします。投票に行かなかった理由として、
当てはまるものすべてにチェックを入れて下さい。
問1-3:問1で「行った」と回答した方にお聞きします。候補者を選んだポイントは何でしたか。
当てはまるものすべてにチェックを入れて下さい。
問2 :問1-3において、「マニュフェスト」と回答した方にお聞きします。
重要視した分野をすべてにチェックを入れてください。
問3 :参院選の結果を受け、安倍首相の責任論についてどう思いますか。
問3-1:問3において、「責任があると思う」と回答した方にお聞きします。
責任を取るとしたらその方法はどうすべきだと思いますか。
問4 :参議院は民主党が第一党となりましたが、日本の政治はどう変わると思いますか。
問4-1:問4の回答の理由をよろしければお答え下さい。
問5 :あなたの支持政党をお答え下さい。
《アンケート調査結果概要》
◆投票に関して
1)有権者のうち投票へ行ったのは71%。最大理由は「国民の権利」。行かなかった理由は「投票所が遠い」が最多。
2)候補者を選んだポイントは政党・支持団体34%(90人)、マニフェストが19%(48人)。
3)マニフェストで重視した分野のうち、「年金」が17%、「財政」・「憲法」が15%。◆安倍首相に関して
「責任がある」と答えたのが70%。
うち、責任を取る方法については、「内閣総辞職」が35%、「内閣改造による刷新」が27%、「解散・総選挙」は24%。「続投」は14%。

◆民主党が参議院第一党になったことに関して
1)日本の政治が「(やや)良くなる」と答えたのが42%、「変わらない」は30%、「(やや)悪くなる」が10%、「分からない」は16%。
2)50%が「支持政党なし」、民主党支持は23%、自民党支持は17%。
参議院選挙直前、緊急アンケート調査結果/性別・年齢別・地域別
《回答者》計182名

◆投票に関して
1)有権者のうち投票へ行ったのは71%。
最大理由は「国民の権利」。行かなかった理由は「投票所が遠い」が最多。

弊団体スタッフが元々政治意識の高い学生であることも起因しているでしょう。
また、投票へ行った理由は「国民の 利」や「自分の意見を政治に反映させたい」など前向きな回答が目立ちました。
その他は、「大きな選挙だから」、「首相の進め方に待ったをかけたかった」等でした。
行かなかった理由は優先順位が低い人が多くいました。
参議院選挙直前、緊急アンケート調査結果/選挙に行った理由2)候補者を選んだポイントは政党・支持団体34%(90人)、マニフェストが19%(48人)。
候補者を選んだポイント/政党・支持団体、マニフェスト

なお、ドットジェイピーが参院選前の6月に行ったアンケート(問:候補者を選ぶポイント)では、政党・支持団体の優先順位は2番目でした(下図参照)。
今回のアンケートで優先順位が1番目に上がった理由は、「政治とカネ」の問題や年金問題で騒がれている中で「自民党以外」という選択を行ったと考えられます。


3)マニフェストで重視した分野のうち、「年金」が17%、「財政」・「憲法」が15%。
マニフェストで重視した分野
マニフェストを重視する声が全体の中で19%(48名)を占め、注目の分野では、争点の一つとされていた年金制度や財政・憲法が上位を占めました。マスコミの報道が影響したと考えられます。

■安倍首相に関して
「責任がある」と答えたのが70%。
うち、責任を取る方法については、「内閣総辞職」が35%、「内閣改造による刷新」が27%、「解散・総選挙」は24%。「続投」は14%でした。
安倍首相に関して
自民党の惨敗を受け、中川秀直幹事長や青木幹雄参院議員会長、片山虎之助参院幹事長など、安倍首相を支える与党の幹部達が次々と辞任や参院選挙で落選する中、安倍首相本人の続投を望む声は14%でした。
■民主党が参議院第一党になったことに関して
1)日本の政治が「(やや)良くなる」と答えたのが42%、「変わらない」は30%、「(やや)悪くなる」が10%。
良くなると答えた人のうち、「国民の意見がより反映される」「民主党に期待」「自民の暴走が止まる」など、現在の自民党政権に疑問を投げかけるような意見が目立ちました。
変わらないと答えた人では、「自民も民主も同じ」「参院選では影響が少ない」という意見が多くありました。
悪くなると答えた人は、衆議院と参議院で第1党が異なることに懸念を示す意見が多くありました。
民主党が参議院第一党になったことに関して
具体的な意見としては、下記のようになりました。

(やや)良くなる 変わらない (やや)悪くなる
  • 民主党が政策決定過程で・無視できない存在になる。
  • 反映されにくかった意見も反映される。
  • 競い合うようになる。
  • 自民党の国会運営が、強行色が薄まるのではないかと思うから。
  • 「もの言う参議院」になりそうだから。
  • 外交の面で、自民では代わり映えしないと思う。
  • 民主党だけでなく、共産党など野党の連携も大事に成ると思う。
  • どの政党もすることは同じ。
  • 短期的に変えられるものじゃない。
  • 今の政治家には期待していない。
  • 今回の選挙は自民が悪かっただけ。
  • 民主は自民を批判するだけで、何も自分たちの政策を提示していない。
  • 参議院が国に与える影響が少ない。
  • 衆院はいまだに与党が過半数。
  • 政権の地盤が与党の方が強いから。
  • 民主党といっても元自民党の人間が多数いるため
  • 改革のスピードが損なわれる
  • 国政機能の低下。
  • 衆議院と参議院の第一党が異なる。
  • 漠然と、混乱が起きそうだと感じる。
  • 選挙後の展開が見えて来ない。
  • 党内部のまとまりを感じない。
  • 国会での審議で党派対立が鮮明になり政治が停滞することが予想されるから。
  • 多くの法案、政策決定等において、レイムダック化が進む可能性があるから。

なお、分からないと答えた人の中では、「民主党が与党になったことがないので、先行きが見えない」とする意見が目立ちました。

2)50%が「支持政党なし」、民主党支持は23%、自民党支持は17%。
支持政党についてなお、今回の参院選の結果(議席数とその全体に占める割合)は下図の通りです
参院選の結果(議席数とその全体に占める割合)

支持政党なしの浮動票が今回の参院選において、民主党の勝利に結びついたと考えられます。
民主党以外の野党の得票が少ないことについても、与党に対する第2党としての地位を確立していたためと考えられます。

■ドットジェイピーとして
参院選における若年層の投票率は、第18回(平成10年)で34.81%、第19回(平成13年)で34.35%、第20回(平成16年)で34.33%と低く、全年齢で平均した投票率を下げている原因です。
今回の第21回参院選における若年層の投票率はまだ出ておりませんが、今回、投票率が前回比で2.09%増加していることから、若年層の投票率も上がったのではと考えられます。
ドットジェイピーは、若年層の投票率の向上を目標に、学生と政治をつなぐNPOとして、これからも投票率向上の一助となるよう努めてまいります。
▼NPO法人ドットジェイピー https://www.dot-jp.or.jp/wordpress
全国の大学生約170名が中心となり、「若年投票率の向上」を目的に活動するNPO。
学生を対象に議員事務所や官公庁にて、政策立案過程や行政について就業体験を積む「インターンシッププログラム」を提供。
このプログラムは春期(2月~3月)と夏期(8月~9月)の年間2回開催しており、これまでにのべ2221の議員事務所と5390名の学生が参加。
また、ヤフー株式会社が運営する「Yahoo!みんなの政治」(http://seiji.yahoo.co.jp/)への議員・議案情報提供や、週刊コミックバンチ(新潮社)誌上での漫画「タネダミキオでございます」連載など、活動は多岐に及ぶ。
〒106-0032
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