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2003/12/5インタビューVol.038 [議会議員] ひろせ 賜代 熊本市議会議員 「世の中を見る努力、知る努力をしてほしい」

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熊本市議会議員

熊本市議会 ひろせ 賜代
政党 無所属
選挙区 熊本県熊本市
初当選年 2003年
当選回数 1回(市議選1回)

 

ひろせ議員は議員になる前から、作家として活動されてますが、なぜ先の地方統一選で市議会議員に立候補しようと思ったんですか?


幸山さん(現熊本市長)が市長になられたのがきっかけです。
前からいろいろと今の政治は変わってもらわなければいけないという思いはあったんですけど、そこに幸山さんという、この人なら期待できるかなぁと思う、改革派の市長が現れて、いよいよ私自身も本腰を入れて政治に取り組まないといけないなぁという気持ちにさせられたんですね。
それでやっぱり人任せではなく、自分が乗り出していくというそのくらいの覚悟であたるべきだろうと思い、“今しかないだろう!”と思い立候補したんですよね。
でも正直なところ選挙に通るとは思ってなかったんですけどね。



選挙戦に関してはひろせ議員をはじめ、周りの人たちもほとんど素人だったということを伺いましたが


だって私が立候補を決めたのは、2003年3月の初めくらいなんです。
だから選挙まで2ヶ月きっているあたりで出馬を決めたんだけど、今までそういう意味での政治活動をやるつもりはなかったのよね。だからそういった下地がないわけ。
市民運動をやっていたとか、PTAとかをやってた人たちに声かけて、手伝ってもらったわけなんですけども、彼女たちもまさか自分がそういう形で選挙に関わるとは思ってなかった人たちばかりだったのよね。
“何をやったらいいかわからない”・“何をどうしたらいいの”みたいなところからスタートしたんですよね。だからよくあれで間に合ったなという感じです(笑)。



ひろせ議員は熊本初の市民派政策グループプロジェクト:くまもと再生という会派をを結成された一員と伺ってますが、このくまもと再生を立ち上げたきっかけ、またはいきさつを教えてください。


くまもと再生という構想がうまれて、仲間を探しているところで声をかけてもらったんです。
市役所も議会も三角さん(前熊本市長)を推していたところへ幸山さんが当選し、せっかく改革派の市長が通ったのに味方が誰もいないと言われてる中で、市民の立場から改革を推し進めていくような流れを作らなければならないという思いの人たちがそういうグループを先に組んでらっしゃて、女性も一人欲しいということで私に声が掛かってきたんです。
でも結局6人中4人が通ったのに、議会内での会派を組むときに2人バラけてしまって、応援してくださった皆さんをがっかりさせてしまいました。“幸山さん通ったからさあどうする?”みたいなスタートの仕方だったんで、グループとしての結束を練り上げる暇がなかったのがいけなかったんでしょう。
当初からちょっと思いつき的な部分があったのかもね。
でもある意味そういったことって勢いというのも大事だと思うの。
ですからくまもと再生はその時期を外さず動いた人たちの集団という風に思ってますけど。
ただ話し合いが十分じゃなかったから、いざ当選したらバラけてしまった。プロジェクト:くまもと再生は、いまからもう一度考えて再構築していくべき動きと思ってます。



ひろせ議員が今一番力をいれていることはなんですか?


公約で掲げていたのは、議会改革で、それはもちろん念頭においてます。
しかし議会改革というのはシステム改革であると同時に、人間関係の問題でもあるんですね。でもそれは入りたての新人がとやかく言って動くようなものではないと思うので、じっくり時期待ちをしながらということになりますね。
それで私が今現在取り組んでいるのが学校図書館の問題ですね。
学校図書館のハード面の改善というのが少しはやれる余地がありそうなんです。
要するに図書館の作り方ですね。
今ちょうど必由館高校と託麻中学校で新築の予定があるんです。
だからそれをできるだけ理想に近づけた図書館にさせてあげられないだろうかということで、設計図をもらったりなんかして取り組みを始めてるところです。



その理想っていうのはどんな形なんですか?


詫麻中学校(熊本市立託麻中学校)の場合で言うと、今2教室分くらいの広さの図書館というのが予定されてます。
けれど、託麻中は27学級ありますんで、本当のことを言うと3クラスが一度に入れる閲覧室があって、かつ、最低1万7千冊分くらい蔵書のおけるスペースが必要なんです。
ということは現状設計されているものの3倍くらいの広さが必要なんです。
だから今だと1クラス入るのがいっぱいいっぱいだということになりますね。
27学級あると1週間に1クラス約1時間しか使えないということになり、同じ時間に社会でも図書館を使いたい、理科でも使いたいということになると、どっちか一つしか使えないということになって・・・それじゃいけないよね。
あと文科省では何クラスでは何冊以上置きなさいという基準があり、実は約1万6千冊くらい必要なはずが、まだ達成してなくて1万冊弱の本しかないのよね。
だからまだこれから増えるはずなんですが、今出来てる設計図だと書架に入るのはせいぜい5千冊くらいじゃないかと思ってるんです。
これから総合学習なんかも始まりますが、この総合学習というのは調べ学習を多く含んでおり、図書館が学習の中心となっていかなければなりません。
しかし、それを支えられるだけのスペースを考えられてないっていうんで、図書館の問題に詳しい人間が“考えを改めてください”と言うしかないんです。ですから今その問題について頑張ってるところです。



11期にインターン生を受け入れての感想、思い出を聞かせてください。


私もまだ新人なもんだから、議員自身が何をしたらいいか模索中のところで来ていただいたのね。
それでやってもらったのは、議会を傍聴してもらってのレポート、あと調べもののお手伝いであったり、それこそ取り組んだインターン生からしたら、「私達は一体何をやってたのだろう」という感じで、まとまりのない仕事をやってもらったと思うんですけど、こちらからしたら本当に助かりましたね。
こまごましてたんだけど、いい意味での私たちのサポータになってくれましたね。
また若い人がこういうことに興味を持って体動かしてくれてるってことで、私も励みになりましたし、楽しかったですよ。
一緒に学校の図書館の視察にも行ってもらったんですが、カメラが上手な子がいてくれて助かった。
インターン生がいる間に全校回りたかったんですが、私の方も時間がなくていまだに1割しか行けてないんですよね。



12期にもインターン生を受け入れてもらえるということなんですが、このインターンを通して若い人に伝えたいこと、または期待することってなんですか?


世の中を広く見て欲しい、また見ようとしてチャンスを探してもらいたいですね。
要するに、“自分たちはまだ社会を知らないんだ”ということを心得て、いろんなものを見る努力、知る努力をしてもらいたいなぁと思います。
大学生くらいの年になると、“自分はある程度知ってる”と思い込みやすい年代なんですね。
ですから本当は大人が”お前たちはまだ未熟だ!”ってことをぎゃふんと言わせてあげなければならないんだけど、そういう大人が周りにいない場合、そのまま何も知らないまま社会人になってしまう可能性が高くなりますしね。
これから大学を卒業して、大人としての選択をしていかなければいけないわけじゃないですか。
そのための原材料を仕込んでおいてもらわないとちゃんとした判断を下せる大人になれないですしね。
私も実は大学時代あんまり勉強しなかったから、社会勉強もあまり十分ではなかったの。
それで結婚して、子供を持ったりした先で“なんて私って子供なんだろ”って。
“世の中のことも、人生のことも何も知らないじゃないの”と愕然とする機会が何度もありましたね。
だからそういう意味では、若い人たちにはいろんな経験を積んでいってもらいたいし、世の中のことをちゃんと見極められるような判断力を持ってもらいたいですね。
このインターンを通して得られるのは、実際その周辺的な雑学ですけど、そういう世界もあるんだということをドアの隙間から覗いてもらうだけでも、その先のこととかもちがってくるんじゃないかと思いますしね。
ですからインターンに来てもらう学生には、“どこでもついていこう!”・“なんでも見てやろう”みたいな気持ちで来てもらいたいですね。



編集後記


廣瀬議員は本当に話しやすく、インタビューのときもたくさんおもしろい話を聞かせてもらいました。
廣瀬議員は市議会議員の仕事のほかに作家の活動もなさっているということだったんで、特に議員として力をいれていることが学校の図書館についての問題でした。
図書館の問題ともなると、熱く語っていただき、かなりの熱意が伝わってきました。
また、私たち大学生の性質を射抜いていらっしゃって、私も自分自身を見直すいい機会になりました。廣瀬議員から貴重な話をたくさん聞くことが出来て本当に良かったです。



(インタビュー:2002-12)


1954.7.2 埼玉県大宮市生まれ(神奈川県逗子市育ち)
1977.3 明治大学文学部卒業。
1993.4高平台小学校PTA会長就任(2期)
1994.3 「熊本市の学校図書館を考える会」結成。
1998 建設省「白川住民委員会」委員就任。
2000 教育フォーラム熊本」代表委員就任。
2001.4 「しんぐるP(ペアレント)ネット熊本」代表就任(03年3月退任)。
2002.10 「私たちの願いを市政に届ける会」結成(03年3月代表辞任)。
2003.3 新たに市政にチャレンジする者たちによる新会派「プロジェクト:くまもと再生」の立ち上げメンバー(6名)に。
2003.4 熊本市議選立候補、初当選。
2003.5 田尻善裕議員とともに、会派「くまもと再生」結成。熊本市議会「教育市民委員会」委員
2004.3 「くまもと再生」解散、一人会派「一歩の会」設立。
※プロフィールはインタビュー時のものです。

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