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2012/10/25インタビューVol.089 [首長] 高橋 努 越谷市長 「『体験することによって責任感が生まれ、責任を果たすために頑張る気概が生まれます。まずは、足を一歩踏み出してみてください!』」

89

市長

越谷市長 高橋 努
所属 越谷市長
選挙区 埼玉県越谷市

 

最初に政治の世界に足を踏み入れようと思われたきっかけを教えて下さい


私は、18歳で越谷市役所に入庁しましたが、働き始めた頃は将来市長になろうとか、議員になろうとか考えたことはありませんでした。
私が越谷市役所に勤務していた頃は、経済成長が著しく労働運動も盛んな時代でした。越谷市職員組合の書記長をしていた時、職員組合からも「地方自治を市民の手に」をスローガンに、市議会へ議員を送ろうということが決定され、趣旨に賛同し「だれかじゃなくて、私がやろう」と、手を挙げたことが政治の世界に入るきっかけでした。
また、市職員時代に、議会事務局に配属されていたことがあり、議員に接する機会が多かったことから、議員になるということについて特別に意識していなかったことも、当時の決断に影響していたものと思います。
その後、市議会議員を23年間務めさせていただいた後、県議会議員として11年間活動し、平成21年11月から越谷市長の職に就かせていただいています。



政治家として活動していく中で大事にしていることはありますか?


私は、政治活動において、みんなが元気に過ごしていくためには、政治を良くしていくことが何よりも重要なことであると常々考えています。この価値観が、私の政治活動において、一番の芯の考え方になっています。
私が市議会議員に当選した当初はまだ経済成長が著しく、物価は上がるけれども賃金も上がっていく、そのようなある程度お金に余裕があった時代だからこそ、社会基盤整備を中心とした政治でも許されたものと思います。
しかし、現在は違います。昔と違ってお金がどんどん増えていくという時代ではないことから、行政にできることが限られてきます。
現在、越谷市では、「市民との協働によるまちづくり」を推進していますが、これからの行政・政治に一番大事なことは、市民の声を正確に反映できるよう、市民と共に限られた財源をより有効に活用していく、そういう行政を進めていかなければならないと考えています。



市政を運営していく中で、市民の声や要望というのはかなりありますか?


まだまだ、少ないと感じており、もっと率直なご意見をいただきたいと思っています。
もし、政治に対しての不信感というものが、市民の皆さんが声を上げることの障がいになっているということであれば、それはとても残念なことです。市政というのは、市民のためのものです。市民の皆さんからの声が、市政を運営するにあたっての一つの大きな要素となることから、直接市民の皆さんの声をお聴きする「ふれあいミーティング」などを行っています。



市長のやりがいを教えて下さい


市民の皆さんが望んでいる事について、市議会のご協力をいただき実現することができ、その成果が得られた時に一番やりがいを感じます。
もちろん、全てのことについて必ずしも成果が得られるとは限りません。ただ、誠心誠意物事に取り組んでいけば、結果は当初の目的に適わなくても、信頼を得ることができると思います。この信頼を得るということが、市議会議員時代から私が大事に思っていることの一つであり、やりがいでもあります。



市長の20代の頃のお話を教えて下さい


私は、越谷市役所に入った1年後、大学の夜間部に通い始めましたので、20代前半の生活は午後5時まで勤務し、勤務終了後、大学に通学するという生活でした。こういう話をすると、今では珍しく感じられるかもしれませんが、当時は私と同じように大学に通っている人がたくさんいました。
当時は、あまり遊ぶ時間などはなく、忙しかったと記憶しています。今振り返れば、「よく耐えたな~自分!」と褒めたいくらいです。



市の特徴を教えてください


やはり首都圏に近いということもあって、越谷市はベッドタウンというイメージが強いと思います。
越谷市は、もともとは水田を中心とした農村地帯でした。それが、昭和37年に東武鉄道と営団地下鉄日比谷線との相互乗り入れが実現し、都心までのアクセスが短縮されると同時に人口が増加していきました。当時の人口増加は著しく、昭和40年代には1年間に1万人を超えるペースで人口増加が続いた年も多くあり、その結果として小・中学校を1年間に2校から3校のペースで開校するような、とても凄まじいペースだったことを覚えています。
今では、人口増加はそれほど著しいものではなくなりましたが、越谷レイクタウン地区では新市街地の整備なども進み、国内最大級のショッピングセンターがオープンするなど、巨大な商業集積地としての一面も兼ね備えていることから、現在も人口増加が続いています。



市政運営上の課題やこれからの取り組みなどあれば教えてください。


現在、私は、「安心度埼玉№1の越谷」と「市民が誇れる越谷」をつくりたいと考えています。
越谷市におきましても大変厳しい財政状況が続いておりますが、いかなる状況におきましても、住民サービスの停滞を招くことなく住民福祉の向上に努めるととともに、多様な行政課題に的確に対応していきたいと考えています。
また、越谷市はベッドタウンとしては有名ですが、市を紹介するとき、象徴できるような「これ!」というようなものが少ないというのも現状です。
市内には東武スカイツリーラインだけでも6駅、JR武蔵野線の2駅を含めると8駅もあり、公共交通機関はとても整備されていることから、これらの駅を中心とした街づくりができればと考えています。
また、さらなる市民サービスの向上を図るため、現在、中核市への移行を進めています。越谷市が中核市の指定を受けることになれば、埼玉県内では川越市に次いで二番目となり、埼玉県西部地域では川越市、東部地域では越谷市といったイメージ作りができればと考えています。



最後に若者に向けてのメッセージをいただけますか?


まず、何事も前向きに捉え、積極的にアタックしてほしいと思います。何事もやってみてください。やらずして物事を考えるのは空論にすぎない訳ですから、まずは失敗を恐れず果敢にチャレンジしてほしいと思います。
また、体験することによって責任感が生まれます。そうすると責任を果たすために頑張る気概が生まれます。これは私が昔PTAの会長をやっていた時に感じたことですが、PTAの役員などを決める場合、皆さん遠慮されてなかなか決まらないものです。
しかし、いざ決定するとその方たちは、役員としてしっかりとその役目を果たしてくださいます。そういう姿を何回も見てきました。退任時のあいさつの際、「大変良い経験をさせていただきました」とおっしゃいますが、これは、お世辞や決まり文句ではないと思っています。きっとその人がひとつの仕事をやり遂げる中で、多かれ少なかれ何か得るものがあったからこそ最後まで頑張れたものと思います。
もちろん失敗することもあると思いますが、それを恐れてばかりでなく、「失敗したら次は成功する!」というような気概を持つことが大事なことだと思います。出来ないことから逃げてばかりでは、何かを得られた時の喜びを感じることはできません。
また、失敗したときは、失敗を素直に受け止めて、言い訳をしないことが大事です。言い訳をすればするほど自分が苦しくなります。
最後に、良き友・良き理解者・協力者には感謝を忘れないでください。そして、もちろんそういった人たちを作るということも大変重要なことですので、ぜひ実践してください。
がんばってください!



(インタビュー:2012-10-25)


1967年  3月 日本大学 法学部 二部 卒業
1975年  5月 埼玉県越谷市議会議員 6期
1998年  7月 埼玉県議会議員 4期
2009年 11月 埼玉県越谷市長 1期目
※プロフィールはインタビュー時のものです。

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