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2013/12/6インタビューVol.172 [首長] 上田 文雄 北海道札幌市長 「市民とともに作る市政を」

172

市長

北海道札幌市長 上田 文雄
選挙区 北海道札幌市
公式ホームページ

 

市長の大学生時代についてお聞かせください。


私の大学生活は、非常に勉学に勤しんだものだったと思います。私が入学したのは中央大学の法学部だったのですが、「法律を学ぶ前提として、社会の成り立ちがどうなっているのか」ということ感じており、しっかりと勉強しないといけないと考えていたからです。そのため古典から社会思想史など世の中の問題について自分なりに考えられるようになるための基礎部分となるような分野を中心に様々な内容を勉強していました。
また私が大学生の頃はちょうど70年安保前夜でしたので、学生運動が活発に行われているような時代でした。中央大学の付近にも毎日催涙ガスが漂っているような、そのような環境の中での大学生活だったので、私自身もデモに参加したことがあります。今の大学生にはなかなか想像がつきにくいかもしれませんね。
今振り返ってみると、当時としては結構まじめで硬派な大学生だったと思います。



市長になったきっかけをお聞かせください。


私自身、市長になるということは、人生設計の中で全く抱いていなかった選択でした。私は弁護士から市長になりましたが、弁護士活動以外にも市民の自発的な地域活動を支援するNPOなど幅広く活動を行っていました。そこである時、一緒に活動していた市民活動家などから「市長になってみてはどうだろうか?」とお話を頂き、市長選へ出馬を決めました。
私自身、現状良くないものに関しては「黙っていてはいけない!なんとかしなくては!」と行動する性格であり、またこれまでも弁護士としてたくさんの問題を介し社会を見てきていたと思います。そのような経験をしてきたからこそ、お話をいただいた際、決心できたように思います。



市長にとっての理想の市民像をお聞かせください。


まず、市民1人1人がしっかりと世の中の問題に対し、関心を持ってもらいたいと思います。そして、関心を持つだけではなく、そこから行動へ結び付けてもらいたいと考えています。
私は市長となって以来、市民にとって参加しやすい・考えやすい市政を展開できるような活動を心掛けています。「市民自身が活動を自発的に行い、また世の中に問題意識を持って他の人々と交流し、一緒に住みやすいまちづくりを行っていく」このような市民参加が、市民の力の皆様の力をみなぎらせ、生きてよかったと思える社会を創っていくと私は思っています。というのも、何かしらの活動に参加し周囲へ良い影響を与えることは、自分自身にもいい影響が返ってくるという関係が出来上がると考えられるからです。そしてこのことが、市民の皆様の幸せにつながるのではと思うのです。自身だけではなくみんなが幸せにならないと決して自分自身も幸せにならない、このような考え方は住みやすい社会には必要な考え方だと思います。
「社会に関心を持ち、また周りの人々の幸せを願い、行動ができる市民」このような市民がどんどん増えて活動してくれることを願っています。



北海道にある他の自治体との連携についてお聞かせください。


例えば、函館、釧路、帯広、旭川、北見、札幌の6つの中核都市の市長が集まり、今後の道政のことを話したり、オータムフェストなど札幌市を活用してもらうようなイベントを開催したり、北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区へ参加したりなど、様々に連携を行っています。
私自身がもっと活発的に行いたいと思っているのは、道内の自治体による札幌市の活用です。私は北海道の発展なくして札幌市の発展はないと考えています。また札幌市の都市としての力の活用なくして北海道の発展はないとも考えています。そのため、色々な市町村と連携できるオープンな市政を打ち出すことを意識しています。例えば、札幌市は道内の自治体の中で1番情報収集力と情報発信力があると思っています。だからこそ、情報発信の道具として札幌市を活用してもらったり、札幌市が率先して北海道全体の情報発信を行ったりしています。
また、札幌市以外の地域に住む人は札幌市を近寄りがたい存在と感じていることがおおくあるようです。私自身も幕別町出身で、昔は同じような感覚を抱いていました。また、他の自治体と連携して何かを発信することも、なかなか簡単にできるものではありません。このような現状がありますので、私たちはただ電話を待っているのではなく、178の自治体(※北海道にある札幌市以外の自治体すべて)に札幌市の職員が出向き、「連携して何か行わないか」という呼びかけを行っています。札幌市を活用する、このことは有効な北海道の発展につながる可能性を秘めていると私達は信じているので、私達はこれからも他の地域の結びつきを強化し、地域のホットラインを築いていきたいと思います。



最後に若者に向けてのメッセージをお願いします。


ぜひ本を読んだり、新聞を毎日しっかり読んだりして、活字にたくさん触れてほしいと思っています。最近はスマホの普及によってインターネットがより身近な存在になり、情報収集がかなりやりやすい時代になりました。このこと自体は非常に便利ですし、いい社会になったようにも感じます。しかし、同時にインターネットを通じて得た情報だけで満足してはいないでしょうか。
インターネットなどで入手した情報というのは、あくまでその分野の見出しの部分であり、本質的なところまで知識として得ることはできません。情報の本質を知識として得るには活字を読むのが1番です。「インデックス替わりに情報を調べ、関連する本を読む」このサイクルを意識するだけで、幅広い知識を身に着けることができるでしょう。
また特におすすめしたいことは、1紙だけでいいので新聞をしっかり読むということです。世の中には「興味を持たなくてはならない情報」というのがたくさんあります。それを世の中の仕組みを知っている先輩方が、たくさんある情報の中から選び出し、それら問題の本質を表記しているのが新聞という媒体です。さらに社説やコラムというのは物事に対する視点を学ぶことができる教材でもあります。
興味のある情報をマニアックに蓄えていても、考え方に偏りのある人間になってしまいます。興味のないことでもどんどん知識として蓄えていってください。そのことが生きる力となり、社会に関わるということにもつながると私は考えています。



(インタビュー:2013-06-27)


昭和47年3月    中央大学法学部法律学科卒業
昭和53年4月    札幌弁護士会登録
平成  6年4月    札幌弁護士会副会長
平成  8年4月    札幌弁護士会消費者保護委員会委員長
平成  9年4月    札幌弁護士会子どもの権利委員会委員長
平成11年4月    札幌弁護士会公害対策環境保全委員会委員長
平成13年4月    日本弁護士連合会人権擁護委員会副委員長
平成15年6月    札幌市長再選挙で当選(1期目)
平成19年4月    札幌市長選挙で当選(2期目 任期6月8日から)
平成23年4月    札幌市長選挙で当選(3期目 任期6月8日から)
※プロフィールはインタビュー時のものです。

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