「はじめの一歩」を踏みだす勇気を持とう

プロフィール：平岡音葉
ドットジェイピーが提供するインターンシップへ参加し
認定NPO法人キーパーソン21でプログラム参加。現在、ドットジェイピー東京グローバル・NPO支部でスタッフ活動中。

「新しいことに挑戦したい」「教育に携わりたい」という思いで参加したインターンシップ。今回のインターンシップを通して、子どもたちへのキャリア教育のあり方、また子どもに伴奏する大人について学ぶことができた。

子どもたちに届けたい！

私が今回のインターンシップで体験させていただいたことは、実施要綱などの資料作成や研修への参加、当日のオンライン側としてのサポートなど小さな業務であった。しかし、そのような小さな業務や地道な準備がプロジェクト当日のためにはとても重要であることを改めて感じた。キーパーソン21はコロナ渦でも子どもたちにキャリア教育や大人とつながるきっかけを届けるため、早期にオンラインに対応し、プログラムを行っていた。しかし、今回参加したプロジェクトはオンライン化した中でも新しい形態での実施であった。そのため、スタッフの方々の準備は常に新しいことへの挑戦で、体験させていただく中で大変である事が感じ取れた。だが、スタッフの方々はそれでも挑戦し続け、模索の中でもより良いものを子どもたちに届けようと本当に試行錯誤して多くの時間をかけてプロジェクト実施まで準備をしていた。その姿を、インターン期間を通して、オンライン上ではあったが、見ることができ、キーパーソン21の方々がキャリア教育や子どもたちに向ける想いの強さ、熱意を感じられた。

自分を認め、わくわくが広がる

また、私は「学習支援」の中でも、学ぶことの楽しさや意義を伝えられるような学習支援をしたいと考えて、キーパーソン21をインターンシップ先として選んだ。学ぶ楽しさや意義、さらには自己肯定感の高め方などもこのインターンシップ期間を通して学ぶことができた。キーパーソン21の私が参加した主なプロジェクトは、好きなものを先生でも家族でもない第三の大人に認めてもらうというものであった。そして、それにより何よりも自分が自分の好きなことやわくわくすることを認め、自信を持つ、将来へ希望を持つことが目的としてあった。「好きなものを認める」ことは現代難しいと感じることが多かった。「こんなことが好きなことでいいのか？」「自分にはわくわくすることなんてない」と思う子どもも多いと感じてきた。しかし今回参加させていただいたプロジェクトでは、行う前と後で生徒さんの顔つきが違うのが画面上でも伝わってきた。さらに生徒さんの好きなもの、わくわくすることを知った企業の方々やスタッフさんも「活力をもらえた」とおっしゃっていて、とても素敵な笑顔をしていらっしゃった。誰でも楽しくできるキャリア教育のプログラムを行うキーパーソン21の凄さを実感した。さらにこのコロナ渦で、オンラインであっても新しいつながり、出会いがあるということがどれだけ人々の活力につながるのかも実感できた。

教育現場の問題点

難しいと感じた点としては、先生方の連携である。教師が忙しすぎることが問題として取り上げられていることから、勤務時間が厳格に定められており、このプロジェクトに関わる先生方全員を集めて研修をできたのはたった45分ほどであった。その結果、プロジェクト実施日には先生方が生徒の好きなものに対して肯定的ではない発言をするなどが見受けられたとスタッフの方がおっしゃっていた。勤務時間を守り、先生方のワークライフバランスを維持することはとても大切なことである。しかし、子どもたちは身近な大人に自分の好きなものを認めてもらえないだけで、自信の喪失につながる恐れがある。先生方の勤務時間を考慮しながらも、いかに理解をしていただくかは今後の重要な課題であると感じた。

一歩踏み出したことで広がった世界

最初は「何かに挑戦したい」という小さな思いで説明会に参加した。でもそこからはじめの一歩を踏み出してみたら、自分を大きく成長させてくれる環境が待っていた。今回のインターンシップを通して、キャリア教育への考え方や子どもとの関わり方、さらには自己肯定感や自分自身との向き合い方についても学ぶことができた。私は卒業論文においてもキャリア教育や学習への意欲について研究する予定である。今後もキーパーソン21で学生会員として活動させていただけるとのことなので、この機会を無駄にせず、引き続き活動からキャリア教育について等吸収していきたい。

ぜひ皆さんにもはじめの一歩を踏み出して欲しい。