STAFF INTERVIEW
Vol.14 “無知”は、可能性を奪う。ー福島の大学生が語る“知る勇気”の力

「インターンシップ? 就活? 何から始めたらいいのかわからない」
そう感じたまま、何も行動できずに時間だけが過ぎていく──。
でも、もし” 知る勇気” を持てたなら、人生は少しずつ動き出すかもしれません。
今回取材した郡司未彩希さんは、かつて人見知りで、自分から話しかけることもできませんでした。
そんな彼女が、議員インターンシップとの出会いをきっかけに、自分を知り、社会を知り、誰かの背中を押せる存在へと成長していきます。
──「知らないって、もったいない」
これは、彼女が “知ること” の意味に向き合いながら、自分らしい挑戦を重ねていく、希望の記録です。
◎プロフィール
・名前:郡司未彩希
・大学:茨城キリスト教大学文学部文化交流学科4年
・出身:福島県
・年齢:21歳
→大学2年夏休みに議員インターンシップに参加
▶︎「人見知りで、声もかけられなかった」──動き出せなかった彼女の大学生活
「かなりの人見知りで、自分から声をかけるなんて無理だったんです」
そう笑いながら話してくれたのは、茨城キリスト教大学に通う郡司未彩希さん。
彼女が議員インターンシップに参加したのは、大学2年生の夏でした。
当時の自分を振り返り、「友達に話しかけられれば話すけど、名前を間違えられても訂正できないくらい、自分の意見を言えない性格でした」と話します。
そんな郡司さんは、なぜインターンに参加し、その後スタッフとしてチームをけん引するような存在になったのでしょうか。そこには、彼女なりの“知ること”への強いこだわりがありました。
大学生活の中で、郡司さんが社会と関わるきっかけになったのが、全国のお祭りを調査するというサークル活動でした。

はじめは授業で訪れたお祭りに心を動かされ、「伝統的な文化をもっと知りたい」と感じたそうです。
そこから、千葉県の佐原の大祭や富山のたてもん祭りなどのユネスコ無形文化遺産に登録されているような地元の有名なお祭りに足を運び、ボランティアやインタビュー、動画撮影といった活動を経験しました。
「現地の方に直接話を聞いたり、実際に目で見ることで、インターネットで情報を集めるだけでは得られない”感動”が生まれました。それを言葉にする力がついたのは、この活動のおかげです」
お祭りを通して、郡司さんの中に「自分の目で見て、感じたことを知ってほしい」という想いが芽生えました。
言葉にすることの大切さと同時に、“知ること” が新しい世界への入口になるという感覚も、この頃から育っていったのかもしれません。
自分の目で見て、感じる」大切さを学んだ郡司さんは、友人の紹介でインターンシップを知りました。
授業で「インターンに参加した方がいい」と聞き、いろいろと調べていた時に、友人から紹介されたのがドットジェイピーの議員インターンシップだったのです。
「最初はただ “面白そう” って思ったんです。でも、話を聞くうちに『知らないって、勿体ない』って感じました。
就活にも選考があることや、ガクチカの重要性とか、全然知らなくて…。
無知は怖いって思ったし、まずは社会人マナーとか、自分がどんなことをやりたいかを知るところから始めたかった」
“知ることで、選択肢が広がる”。
それは郡司さん自身が、自らの経験を通してたどり着いた一つの気づきでした。
▶︎“無知は怖い”と気づいた日。議員インターンシップがくれた地域との出会い
「福島にも、まだまだ知らない魅力があるって思ったんです」
郡司さんは、地元・福島県の議員のもとで約2カ月間活動する中で、彼女が触れたのは、自分の知らなかった地域のリアルでした。
「猪苗代町の消防訓練に参加して、実際にホースを持って放水したり、消防士の方に直接お話を聞く機会がありました。
小さいころから住んでいた地域だったのに、“こんな活動があるんだ”と驚きました」
特に印象に残っているのは、日本で4番目に大きいとされる猪苗代湖を訪れたときのこと。観光地としてよく知られるこの湖を、彼女は「鬼沼」という静かな場所から眺めたといいます。

「湖と言われている場所だけど、見る場所を変えたら”沼”に見えたんです。
“見方を変えるだけで、こんなにも印象が変わるんだ”と、すごく不思議で、新しい魅力を知った瞬間でした」
また、インターン終盤には政策立案コンテストに向けた話し合いも経験しました。
異なる大学・学部から集まったメンバー同士、物事の見方も意見も異なりましたが、だからこそ刺激的な毎日だったといいます。
「みんなが自分の強みを活かして発言するから、話し合いがすごく面白かったです。
違う大学の人と関わるって、こんなに楽しいんだって初めて思いました」
郡司さんにとってこのインターンシップは、地域の魅力を再発見し、他者と協力する喜びを知る濃密な2カ月間でした。
そして何より、“自分から動くこと”の価値を実感した期間でもありました。
▶︎「知らなきゃ、選べない」──スタッフとして一歩踏み出した決意
「スタッフやらないの? 勿体ないよ。一緒にやろう!」
議員インターンを終えた郡司さんに、転機が訪れたのはそんな一言がきっかけでした。
同じインターン先で活動していた仲間が、次のステップとしてスタッフを始めると知り、
「自分も一歩踏み出してみよう」と決心しました。
「私、ずっと“知ること”の大切さを感じていて。知っていれば選択肢になるけど、知らなければ、その存在すら気づかない。それってすごく勿体ないと思っていて…。
だからこそ、自分が成長できたこのインターンを、まだ知らない人に届けたいと思ったんです」

スタッフとしての第一歩は、“広報チームリーダー”という役割から始まりました。
周囲からの推薦を受けた郡司さんですが、当時のチームには広報チームの知識がある人は誰一人いませんでした。それでも彼女は「まずはやってみる」を合言葉に、行動を積み重ねていきます。
「わからないことだらけだったからこそ、周りを頼ることが本当に大切でした。とにかく行動量を増やして、新聞社に連絡したり、他チームにも相談したり。
気づいたら、団体の中で最も広報チームの成果を出したチームになっていたんです」
この経験が教えてくれたのは、「情報は待っているだけでは入ってこない」ということ。
自分から動くことでしか、世界は広がらない。
この経験はやがて、郡司さんを“学びにいく人”へと変えていきました。
「知らないことを知るって、すごく面白いんですよね。だからこそ、全国の研修に自分から参加したり、悩みがあると詳しいスタッフに相談しに行ったり。
全国の人と関わることで、自然と名前を覚えてもらうようになっていて、どんどん人脈が広がっていきました。」
振り返れば、インターンを始める前は“話しかけられるのを待つ人”だった彼女が、今では自ら情報を取りにいき、チームをけん引するリーダーに成長していました。
▶︎寄り添うことでチームは動く。「自分が頑張ればいい」からの脱却
「なんでこんなに頑張ってるのに、結果が出ないんだろう」
スタッフとしての活動に手応えを感じはじめた郡司さん。
しかし、次なる挑戦は、彼女にとって予想以上に苦しいものでした。
2期目、彼女は学生集客リーダーという新たな役割を任されます。
ところが、これまで頼っていた先輩たちはすでに卒業し、チームには経験の浅いメンバーしか残っていませんでした。
「初めてのポジションで、何が正解かわからない中でのスタートでした。1期目までは、自分が頑張れば結果につながると思っていたけど、リーダーになってからは“人を動かすこと”の難しさを痛感しました」
自分がどれだけ努力しても、仲間の行動や成果に直結するわけではない。
特に苦しかったのは、仲間が悩みながらも懸命に動いている姿を見ていたからこそ、うまくいかない現実が歯がゆくてならなかったことです。
「“苦しい”って言われたとき、悔しくて、何も言えなくなってしまったんです。でもその時、私は相手の隣にいようと思いました。結果を求める存在ではなく、“一緒に悩んでくれる存在”でいたいって」
奮闘するも最終的にその期では、目に見える成果を出すことはできませんでした。
しかし、期末のタイミングで多くの仲間からかけられた言葉が、郡司さんの心に残りました。
「あなたが寄り添ってくれたから、頑張れた」
この一言が、彼女にとっての転機になりました。
“人の力を引き出す”という新たな強みに気づいた瞬間でした。
それは、自ら前に出ることよりも、相手の状況に耳を傾け、強みや弱みを一緒に見つけ、最適な戦略を考える力です。

「3期目からは、その強みを意識して活動しました。
悩んでいる子には、その子の特性に合ったやり方を一緒に考えるようにしました。
すると、“私でもできるかも”って思ってもらえるようになって、少しずつチームが変わっていくのを感じました」
4期目となった今、郡司さんは北海道・東北エリアのマネージャーとして、複数支部の育成と戦略立案を担っています。出身支部である福島県以外の地域は、これまで関わりのなかった場所ばかり。
ゼロから情報を集め、各支部の代表とともに理想を形にする仕事に挑んでいます。
「“現場の声を聞く”ってすごく難しいけど大切で。
自分の思い込みで決めつけないように、いつも『こう見えるけど、実際どう?』と聞くようにしています。
本人が“できそう” と思えることを一緒に考えたいんです」
郡司さんの寄り添う姿勢は、スタッフとしての経験の中で磨かれた確かな力。
かつての自分が “誰かに話しかけられるのを待っていた” ように、今度は自分が誰かの隣に寄り添い、背中を押す存在になっていました。
▶︎知ることで未来は変えられる。名前に込めた想いと、これからの挑戦
「自分の名前には、【自ら彩ある未来を希求せよ】っていう意味が込められているんです」
そう話す郡司さんは、インターンシップ・スタッフ活動を通じて、“知ることの大切さ”に誰よりも強く向き合ってきました。
かつて人見知りで、自分から話しかけることさえ難しかった彼女は、今では北海道・東北エリア全体を支えるマネージャーとして、日々現場の声に耳を傾け、共に道を探る存在になっています。

郡司さんは知ることの大切さを繰り返します。
「無知って、すごく怖いんです。知らないっていうだけで、本来なら選べたはずの道が、最初からなかったことになってしまう。それって本当にもったいない。」
この価値観こそが、郡司さんの行動の原動力です。
どんな役職にあっても、どんな相手に対しても、彼女は常に“まず知ること”を大切にしてきました。
マネージャーとしても、関わる相手や市場をよく知らなければ、良い戦略は立てられません。
だからこそ、現場の代表と何度も対話を重ね、彼ら自身が「やってみたい」と思える目標を一緒に考えています。
「人って、“これならできそう”って思えたときに、一歩踏み出せるんです。
その実感を持ってもらうためには、こちらが決めつけずに、丁寧に声を拾うことが大切だと思っています」
郡司さんが見据える未来は、「チャレンジできる人を増やすこと」。
特に、かつての自分のように「自信がない」「どう動いていいかわからない」と感じている人に、”挑戦するきっかけ”を届けていきたいと話します。
「スタッフって、インターン生にとって一番近い存在なんです。
そのスタッフがかっこよくチャレンジしていたら、自然と『私もやってみようかな』って思えると思うんです。だから私は、“憧れられる存在”をこのエリアからたくさん輩出したい」
“憧れ”とは、誰かの挑戦のきっかけになる力。
郡司さんが目指しているのは、「かっこよく結果を出す人」ではなく、「等身大で自分の強みを活かしている人」。
そして、それを見た誰かが「私もやってみよう」と思える環境をつくることです。
その姿勢は、まさに彼女の名前が示す通り、“自ら彩ある未来を希求” し続ける姿そのもの。
インターンシップも、スタッフも、最初の一歩は勇気がいるかもしれません。
でも、知れば知るほど、世界は少しずつ広がっていく──。
「自分の人生を、自分の手で豊かにするために。“知る”ことから始めてほしいんです」
小さな一歩が、大きな未来を連れてくる。
郡司未彩希さんの物語は、それをまっすぐに教えてくれます。
知れば、選べる。
選べば、進める。
この物語が、あなたの最初の一歩になりますように。


