ジャパンプロデューサーインタビュー

Vol.085 [首長] 高橋 靖 水戸市長 「人びとの笑顔とありがとうのために頑張る。これほどの喜びはない。」

市長

水戸市長 高橋 靖
所属 水戸市長
選挙区 茨城県水戸市
公式サイト

 

どうして政治家を志されたのですか?また、市長という仕事のやりがいを教えて下さい。


私の思いは一つです。人びとの役に立つ人間になりたい、そういう仕事に就きたい。そんな思いがあったんです。

私は大学2年生の時に、市議会議員のもとでアルバイトをしていました。市民の方からいろんなことを頼まれて、解決のためにどうしたらよいか考え、実行する。それらを一つ一つやっているうちに人から感謝されるようになったんです。「ありがとう」この魔法の言葉は私の心を豊かにしてくれました。

自分にできる人から感謝される仕事ってなんだろう、と考えた時、やはりアルバイトでずっとやってきた政治だ、と感じたんです。
そこから私の政治家を目指すコツコツとした取り組みが始まりました。

そして、市長という執行者の立場になって、政策が実現されるようになり、人びとの豊かな暮らしや安心安全の負託に応えられるようになり、よりそれを強く感じるようになりました。人びとの笑顔とありがとうのために一生懸命頑張る。そのサイクルを回す。これほどの喜びはありません。



国政を目指す、という選択肢もある中で地元、水戸にこだわった理由はあるのですか?


もちろん最初から国のためを考えて行動していく、という国会議員を目指すという方法もあったんでしょうが、地域に溶け込むこと。地道にコツコツと人びとの役に立つ方法が自分にあった政治の道だと考えました。

また、成功というのは努力とチャンスの交差点です。努力だけでは叶わないし、チャンスだけでもものに出来ない中で、与えられた環境の中で全力を出してがんばろうと思っていた所、水戸市議になるチャンス、茨城県議になるチャンス、市長になるチャンスが与えられたのですね。



市長は人びとの声をどのように反映していこうとお考えですか?


私の基本スタンスは「出る杭は打たない」ことです。私たち政治家はジェネラリストであってスペシャリストではありません。したがって、本来その情報を知っている人、その情報に詳しい人に力を借りた方が物事はうまくいくんです。ですから私は、市民団体の自由な交流や連携が進むような仕掛け作りに力を入れています。

その一例が10月28日に行われる復興イベント「水戸まちなかフェスティバル」です。水戸の人たちはよくも悪くももともとあまり外部の人と交わらない部分があるんです。
それぞれの団体がパワーを持っているだけに、その力を結集させないのはもったいない。是非連携してもらおう、と思って企画したのが本イベントなのですが、実際に進めてみたところ30~40もの市民団体の連携が促進され、各団体の融和が図られたんですね。

こういった取り組みをどんどん増やしていって水戸市の活性化、水戸の魅力発信につなげていきたいと思っています。



市長はその柔軟な発想、アイデアが素晴らしいと感じます。何か秘訣はあるのですか?


秘訣というほどのものはありませんが(笑)

敢えて言うならば「経験」と「直感」でしょうね。たしかに私も理論は大切だと思って大学院に行って勉強をしましたが、やっぱり最後は「経験」と「直感」。感性を磨くことが大切なのです。感性を磨くとはすなわち、何事にも好奇心を持つ姿勢であったり、いろんな人に話を聞く姿勢であったり、そういったものの積み重ねです。



最後に若者に向けてメッセージをお願いします!


現在は確かに厳しい時代です。
しかしながら私たちは私たちの立場で、若い人たちが社会から離脱しないですむような環境を精一杯作っていきます。
ですので、是非若い皆さんにも「社会を変えていくのは自分たちだ」という強い責任感と正義感をもって行動していって欲しいですね。「ああして欲しい」「こうして欲しい」という要望を訴えるだけでなく自分が関わるんだ、自分で変えて最後まで見届けるんだ、自分が関わって何とかするんだという強い姿勢を持って生きていって欲しいです。



(インタビュー:2012-09-25)


■1965年(昭和40年)6月17日生まれ。
■日本大学法学部新聞学科卒
■明治大学大学院政治経済学研究科修士課程修了
■衆議院議員鳩山邦夫秘書
■水戸市議会議員3期
■茨城県議会議員2期
■水戸市長1期
※プロフィールはインタビュー時のものです。

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