ジャパンプロデューサーインタビュー

Vol.120 [首長] 藤縄 善朗 鶴ヶ島市長 「全ての経験は、その後の自分を作る糧となる。」

市長

鶴ヶ島市長 藤縄 善朗
所属 鶴ヶ島市長
選挙区 埼玉県鶴ヶ島市
市長個人ホームページ
市長個人ツイッター

 

市長になったきっかけは?


いろいろな人が政治に関わっていますが、政治に自分の想いを託す人が少ないと感じたことに問題意識を抱えていました。

市長になる前は、市の職員をしており、事業や市のビジョンづくりに関わっていました。
役所に入るきっかけは正直あまり立派な理由ではありませんでしたが、根本的な仕事の進め方に疑問を抱いた事がきっかけです。

鶴ヶ島という自治体の未来を展望した際、いろいろ矛盾を感じることがあり、その問題を自分で変えていこうと思いました。

目の前のことに取り組んでいると壁にぶつかり、それをどうにか乗り越えようと思う気持ちが生まれます。これは、仕事をやっていると誰もが思うことかもしれません。自分の場合はその壁が役所であり、解決策が市長になることであると思い行動しました。



役所の職員のころと市長になってみての違いはどのようなものですか?


市長と職員の違いですと決定権が大きく違うと感じます。やはり、一職員としては提案や意見が採用されるのは難しいところもあります。もちろん、責任の重さもまったく違います。

今ある現状を打破するには、トップに認めさせなければなりません。職員がすすんでチャレンジできるよう組織のキャパシティが大きければ良いのですが、そうでなければトップに立って変えるしかありません。

今、市長になって、若い職員の意見もボトムアップしていきたいと思っています。まだまだ課題はありますが、良いものは実践していくべきだと考えています。



Twitterを運用している理由をお聞かせください。


若い人たちと触れ合う機会を増やすために行っています。Twitterのようなメディアを媒体にして、少しでも鶴ヶ島市のことを身近に感じ頂ければ嬉しいです。
今の時代、若者に限らず政治的無関心、政治的無知、政治的無力感を持った方が増えています。

そこで、ドットジェイピーのような中間組織を置かざるを得ない状況になっています。
何に価値があるか、何がよいのかは、私にははっきりとはわかりません。しかし、信じ、疑いながら多くの人に伝えていき、市民と一緒に前に進み未来を創っていかなければならないと感じています。



鶴ヶ島の魅力を教えてください。


鶴ヶ島は、明治の町村制施行以来、合併することなく現在に至っています。独立の気風が満ちており、これから新たな価値を創造していこうと動いますのでご期待ください。
AKB48島崎遥香さんの出身地なので、同じように若くて勢いのある地域にしていきたいですね。



高齢化が進んでいますが、若者の政治参加のために市が取り組んでいることをお聞かせください。


2012年、東洋大学建築学科の学生と協力し、公共建築から地域社会の将来像を考える、鶴ヶ島プロジェクトを開催いたしました。「郊外都市の将来像」をテーマに、新しい公共の場をどう創造していくかというイメージを提示しました。
鶴ヶ島プロジェクトでは、世代間、地域間のコミュニケーションを大切にしました。しかし、より多くの若者に政治に参加してもらうためには、まだまだ課題は山積みであると感じています。



若者へのメッセージをお願いします。


20代のころはいろいろと悩むこともあると思います。一見無駄と思うことも、楽しいことも悲しいことも、辛く思うことも、全ての経験はその後の自分を作る糧となります。
「本当の自分」なんて最初からあるものじゃありません。いろいろな経験が積み重なって、いつの間にか見出されるものなんですね。全ての経験はその後の人生で必ず何らかの力になります。そのために、今、様々なことに積極的に取り組んでほしいと思います。



(インタビュー:2013-02-01)


昭和53年  国学院大学文学部卒業
昭和54年  鶴ヶ島町入庁(平成3年に市制施行)
平成17年  鶴ヶ島市長に就任
※プロフィールはインタビュー時のものです。

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