コラムcolumn

2022/3/10 ジャパンプロデューサーインタビュー
Vol.203 [首長] 神達 岳志 茨城県常総市長 「時代の荒波をチャンスと捉えて、いろいろな挑戦を」

〝時代の荒波をチャンスと捉えて、いろいろな挑戦を〟
常総市長 神達岳志
JAPAN PRODUCER INTERVIEW vol.203

茨城県南西部に位置している常総市。
2015年の災害を受け、防災先進都市常総を目指し、力を入れている。
今回は「リボーン(再生)常総」を合言葉に、
新しい常総づくりに取り組んでおられる神達市長にお話しをお聞きしました。

< 市長になるきっかけ、決意 >

ー市長になると決めたきっかけは何ですか。

神達市長:

6年前、地元常総市で、鬼怒川の決壊により大水害が起こりました。その時に私は常総市選出の県議会議員として総理や大臣方に被災状況を説明し、復旧復興や、被災者のサポートについて要望させていただきました。水害という大変な状況の中で、その翌年には市長選挙があり、地元に戻ってきて市長選に出てほしいと市民の皆さんに背中を押していただきました。またこの災害で、市民も市も本当に痛めつけられました。市民を元気づける、また将来のビジョンを示していかないといけないという使命感のもと、市長選に挑戦し、当選させていただくことが出来ました。県議会議員時代に頂いたご縁や国のご支援、また近隣自治体や市民の皆さんのご協力をいただき、おかげさまでかなりのスピードで復旧復興が進んでいます。私が1期目の時には、水害からの復旧復興はもちろんのこと、防災先進都市になるんだということを公約に掲げました。全国からの防災の視察や問い合わせ、また講演などをたくさんいただくようになったり、様々な防災の取り組みをさせていただいたりしているところです。

ー合併して16年、毎回1期で市長が代わる常総市で昨年2期目となりましたが、2期目に対する思いについて教えてください。

神達市長:

常総市は合併して16年になります。他自治体では2期、3期と当選する市長もいる中で、この16年間、常総市では1期で市長が交代する状態が続いていました。1期ごとに市長が代わることは、4年間積み上げてきた行政や市民との約束が崩れて、また次の市長で新しく一から積み上げていくということです。この現状を心配した市民の皆さんから、常総市初めての2期目の市長を誕生させるという本当に厚いご支援をいただいて、現在、2期目の市長として取り組んでいます。

< 若者のまちづくり参加が地域の発展に >

ー若者の政治参加を促すための取り組みについて教えてください。

神達市長:

政治というと難しく聞こえるかもしれませんが、私は一番に若者、特に子ども達には、まちづくりに中心的に関わってもらうべきだと考えています。まちづくりは一年、二年でできるものではなく、先を見据えて、一年一年積み上げていくものです。10年先、20年先は若者や子ども達が地域のリーダーになっていきます。上の世代がずっと関わるのではなく世代交代していかなければなりません。その時に、地域のリーダーシップや地域を愛する気持ち、地域への貢献といった思いをもった子ども達、また若い人たちがたくさんいてくれることが、イコールその地域の発展になると思います。この国に生まれてよかった、この地域に生まれてよかった、この地域のために恩返しをしたいという若者がたくさんいればいるほど10年後、20年後、30年後の日本は明るいと思っています。

具体的に言うと、私が就任してから毎年、筑波大学、茨城大学のゼミの皆さんから常総市のまちづくりへの提案をいただいています。また地元の3つの高校の皆さんとは、ワークショップをしたり、街歩きをしたりして自分の故郷を知ってもらっています。そして若者目線で考え、このようにしたら若者が常総市をより好きになってくれるのではないか、常総市に来てくれるのではないかといったアイデアをいただいています。また全国でも珍しい取り組みだと言われているのが、小学生に対しての取り組みです。小学生たちに行政に関心を持ってもらおうと、私自らが全14の小学校に定期的にお邪魔して、子ども達と給食を一緒に食べながら、常総市の未来や子ども達の未来について語り合う取り組みを行っています。また私がバンドをやるので、子ども達と一緒に校歌を歌うなどして、「市長は身近な存在なんだ」と感じてもらうこともしています。

ー小学生~大学生までの若者向けの数多くの取り組みについてどのような効果を実感していますか。また今後どのように発展させていきたいと考えていますか。

神達市長:

高校生や大学生の皆さんからご提案頂いた内容の中で、今具体的に実現しているものがいくつもあります。その代表としては、決壊した鬼怒川の堤防上を全部サイクリングロードにしたことです。南北に22キロ、鬼怒川の両岸で往復44キロのサイクリングロードができました。常総市は東京から50キロ圏内に位置しており、自転車でも来ることができる距離にあります。そこで近隣の市町村や首都圏の皆さんに自転車で常総市に来てもらうという取り組みを学生の皆さんに提案していただき、今スタートしております。また常総市に車を置いて、自転車で市内や近隣の市町村を周遊してもらう取り組みも進めています。さらに市内の飲食店やお土産屋などのタウンスポットを紹介できるパンフレットの作成や、大学生や高校生の提案でパンフレットのデジタル版を作り、自転車で来られる方が見ることができるようにしています。

< 荒波をチャンスと捉えて、いろいろな挑戦を >

ー若者へのメッセージをお願いします。

神達市長:

私が生きてきた20代、30代、40代と、皆さんがこれから生きていく20代、30代、40代は、日本の状況も、地域の状況も全く変わっていくと思います。人口減少が一番大きいと思いますし、その人口減少に波及する産業の働き方や地域の疲弊という部分は想像を絶する世界であると思います。しかし決して悲観することなく、これからの時代の荒波をチャンスと捉えて、いろいろな挑戦をしていってもらいたいと思います。また挑戦を継続していけばいくほど素晴らしい仲間や素晴らしい出会いが必ず訪れ、自分の人生や仲間の人生、皆さんの地域を明るく照らしてくれることは間違いないと思います。ぜひ皆さんには夢に向かって笑顔で頑張っていただきたいと期待しています。

(インタビュー:2021-12-15)

プロフィール

■生年月日 昭和44年3月13日
■略歴
上武大学経営情報学部卒業
茨城セキスイハイム株式会社
有限会社カンダツ代表取締役
平成22年3月~平成28年6月 茨城県議会議員(3回当選)
平成28年8月3日~現在 常総市長(2期)

※プロフィールはインタビュー時のものです。
神達市長とのインタビューの様子
2022年12月15日 zoomにて
(上:神達市長 下:ドットジェイピースタッフ)

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