ジャパンプロデューサーインタビュー

Vol.005 [国会議員] ツルネン・マルティ 衆議院議員 「自分の目標を見つけてください。それが幸せになる秘訣です」

衆議院議員

民主党 ツルネン・マルティ
政党 民主党
選挙区 比例区
初当選年 1992年
当選回数 3回(参議院選2回、町議会議員選1回)
公式サイト
YAHOO!みんなの政治

 

ツルネン議員は選挙に落ちても、まったく国会議員の夢をあきらめずに再挑戦しました。どうしていつも前向きでいられたのですか?


しかも選挙に落ちたのは一回だけじゃないですからね(笑)。
私が常に前向きになれるのは、使命感があるからですね。そして目標があるからです。
私は日本に来て以来、自分が社会における責任を果たせる手段をずっと探していました。
そしてついにこれは悟りとでも言えるようなものなのですが、湯河原町議会議員になったとき、「私には政治家しかない」と強く思うことができました。それ以来、私は自分が政治家を続けることを疑ったことはありません。
しかも社会により大きな貢献したいと思い続けてきました。ですから湯河原町議会議員の次は国政を目指しました。それが自分の使命だ、それしかないと確信していましたから。
落選しても私は自分の訓練が足りていないからだと思っていました。
1回目、2回目、落選してもまだ自分が国政に出るほど力を蓄えていないから落ちたんだと考えていました。実は今年、4回目の落選をして一週間くらいは落ち込んでいたのですが、また5回目の選挙の準備をしてましたからね(笑)。



もう一つ質問なんですけど、僕はツルネン議員を初めて見たとき、40歳くらいだと思ったんです。でも調べてみたら、なんと62歳!若さを保つ秘訣とかあるのでしょうか?


若く見えます(笑)?
私自身はわからないけれど、でも本当にそう見えるとしたら、理由は私に人生の目標があるからでしょうね。目標を実現するために健康を崩すわけにはいかない。だから健康にも気をつけています。
私はそれほどお酒を飲みません。日本酒が大好きなのですこしは飲みますけど(笑)。
でも食事のときは飲まないんです。毎日、夜遅くまでやるべき仕事がありますからね。
風呂にはいって、寝る前に一杯だけ飲むんです。
それは翌日5時に起きて、また元気に仕事するための睡眠薬ですね(笑)。



今回、ツルネン議員は参議院の会期中の議員の突然の辞職によって、繰上げ当選となられました。テレビなどで見ていて、とてもドラマティックに感じたのですが?


まさに時が来たと思いましたね。奇跡でした。
ですが私は常々、人事を尽くして天命を待つという気持ちで頑張ってきました。私は「世界は個人の意思を超えた力で動いている」と思っています。
それはキリスト教であるだとか、仏教であるだとか、そういうこととは関係なく、人間の計り知れない力があると思っています。
でもその力は努力をしなくては絶対に味方してくれないのです。
自分のできる限りの努力は必要なんです。



自分の将来の目標が見つからないひとが私の周りにもいるのですが、そういう状況をどう思いますか?


なるほど。逆に質問していいですか?あなたの周りの友達は目標を見つけることをあきらめているのですか?それとも目標を見つけようと頑張っているのでしょうか?
目標を見つけようと頑張っているならば、私は問題ないと思います。私の子供も自分の目標を探して、オーストラリアにワーキングホリデーでガソリンスタンドの社員になっています。 私自身、政治家になるまで20年間目標を探し続けていましたから。
目標を見つけようと悩んでいる人は、本当に頑張ってほしい。



でも、ツルネン議員の言う目標は、自分勝手なものとは違うんですよね?


そうです。自分勝手な目標はただのエゴですね。ラクで楽しい仕事なんてそれはエゴ。本当に自分の力を発揮できて、しかも社会に役立つことが本当の目標です。そのついでに生計を立てさせてもらう。
目標を持つのが幸せの秘訣。同時に社会で役に立つのが幸せの秘訣ですね。



ツルネン議員にとって、ジャパンプロデュースとは何ですか?


言葉そのままです。ジャパンプロデュースとは 国創りであり、社会を創ることです。
それは国会議員全員の仕事です。簡単なようですが国会議員はジャパンプロデュースを絶対に忘れてはいけません。私らは国民のジャパンプロデュースの代弁者なのですから。
いまの社会よりも健全な社会を創り、すこしでも不正を正す。
私がよく言う言葉で言えば、腐敗から蘇生へです。
国会議員はそれぞれの分野でジャパンプロデューサーを目指すべきです。
様々な分野のなかで私は環境を軸に活動していますが、それは人によって、教育でも福祉でもいい。また、ジャパンプロデュースは政治家だけの話ではなく、それぞれが自分の分野でスタートしていいと思います。
たとえば、私の秘書は私のために働いているのではないのです。彼らは自分の目指す社会を実現するため働いている。それがジャパンプロデュースなんです。



最後に読者に何かメッセージはありますか?


何度も言いますが、自分の目標を見つけてください。
でもその目標は自分勝手なものではいけません。他者優先。そうすれば、自分も幸せになれますよ。



インタビュー後記


実際お話させていただいて、言葉遣いなどは多くの日本人よりも日本人らしいと思いました。
国会はスキャンダルに揺れていますが、ツルネン議員の青い目は目指すべき日本の姿をしっかり見つめています



(インタビュー:2002-06)


1940.4.30 フィンランド北カレリアに生まれる。
1964 社会福祉カレッジ卒業。1967キリスト教会の宣教師として来日。児童養護施設で指導員や、日本古典文学の翻訳、英会話塾、講演活動等などを経る。
1979 日本に帰化。
1992 湯河原町議会議員に当選。
1995 年町議を辞職。参院選(1995年・1998年・2001年)。
2000 衆院選に立候補し惜敗。
2002 繰り上げにより参議院選にて初当選。
2007 参議院選にて2期目の当選。環境と経済の両立に取り組む。

■主要著書
・日本人ツルネンマルテイ
・『寝かせきり老人』をつくる国日本つくらない国北欧
・大丈夫!
・青い目の議員がゆく
・未来への選択 ツルネンマニフェスト
など。
※プロフィールはインタビュー時のものです。

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