ジャパンプロデューサーインタビュー

Vol.139 [首長] 小林 正則 小平市長 「未来しかないのだから、未来をもっと思い切って追い求めてください」

市長

小平市長 小林正則

 

市長になろうと思われたきっかけはなんですか?


もともと、議員秘書を経て市議会議員、都議会議員という議員畑を歩いて来ました。
ただ議会は立法府なので、実現したい事があってもできないことのほうが多く、議員の限界を感じることも多かったです。また、自分自身、行政のプロとしての顔と市の広告塔としての顔を兼ねる仕事をしたかったこともあり、市長選挙に出馬することにしました。



どうして政治の世界にはいろうと思われたのですか


小さい頃から児童会などの活動に参加をしたり、中学時代は別の候補者を担いで選挙を支援したりということをしていたので、もともと政治というものが好きだったのだと思います。
その根っこの部分に何があるか考えると、おそらく小さなころの環境にあると思っています。私が小さいころ住んでいた地域は小さな村だったのですが、そこにたまたま社会党の代議士さんがいらっしゃいました。そういう政治家や政治というものがとても身近なところにあった環境だったから、こういう仕事に憧れたのだと思います。
そういう憧れがあったので、東京に出てきてから自分の地元の議員のところに行き無報酬で手伝うようになりました。今で言うボランティアみたいなものです。最近では結構多いみたいですが、当時としてはとても画期的だったと思います。そのボランティアの活動をしていく中で、議員という職業が単なる憧れからだんだんと現実味を帯びた将来像へと変わっていくようになり、議員となるために何をするかということを考えるようになりました。



市長としてのやりがいを教えて下さい


市長の大きな仕事の一つに予算の作成があります。この予算というものは、その一年間に市をどのように運営していくかを形作る集大成とも言えるものです。私は市長とは一人の経営者だと考えているので、やはりこれが出来上がり、議会を通り、記者会見をするときにはとても充実感を感じます。



市内のおすすめスポットを教えてください


小平市は、もともと人が住んでいない土地でした。というのも水利の便がとても悪く、農業に全く適さない土地だったからです。人が住むようになったのは江戸時代になってからで、玉川上水が引かれ、横から取水をすることで新田開発を行いました。そのため市内の東西に玉川上水が横たわっており、そこから市内に全部で約50kmも用水路が張り巡らされています。またその他にも野火止用水など、用水設備がとても多いのが特徴です。
狭山湖から武蔵境の浄水場までの引水管の上を遊歩道として整備しており、これらの用水道など周辺の道をすべてつなげると、小平市を一周できる遊歩道となります。これが小平市の市境とほぼ重なっており、グリーンロードという名所になっています。



高校時代はどんなことをしていらしたのか教えて下さい


高校を出てすぐ就職していたので、短大も大学も社会人になってから通信教育で卒業しました。とくに4年制大学には市長になってから受講したので、最初の一年間は時間が空いたらレポートを書いて、科目試験を受けてというような形で、休みはほとんどありませんでした。
ただ私自身は学ぶということがとても好きで、その好奇心はまだまだ衰えません。学んでいる、蓄積している自分が好きというのもありますが、私たちのような職業は、自分を抑えていくことばかり上手くなっていくので、何も学ばないとだんだんと考え方が老衰していってしまいます。だから常に学び続けることが重要なのだと思います。



若者へのメッセージをいただけますか


自分のやりたいことをやってください。今の若い人たちは情報過多で、やる前からいろんなことに結論付けてしまって何もしない。みんなリスクを取ろうとせず、安全運転を意識して、失敗しないようにばかりしているように思います。
ほとんどの人が今日・明日のご飯に困らないような環境なのに、これではとてももったいないです。よく自分が何をやりたいかわからないという人がいますが、だからといってぼーっとしていたって何も見つかりません。自分は何をやりたいのか、自分は何者なのか、若い自由な時間だからこそできる無鉄砲なことをどんどんやってみてください。
若いうちは未来しかないのだから、未来をもっと思い切って追い求めてほしいと思っています。




産業能率大学卒業
(株)サトーラシ入社
生活クラブ生活協同組合
衆議院議員秘書
小平市議会議員(2期)
東京都議会議員(3期)
東京都監査委員
小平市長(3期目)※インタビュー時は2期目
※プロフィールはインタビュー時のものです。

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